「顎の周辺が痛」「口を開けるのが辛い」。そんな症状がある方は、顎関節症かもしれません。顎関節症は決して珍しい病気ではなく、軽症の場合は自然治癒する場合もあります。しかし、放置すると悪化して痛みがひどくなることも。そのため気になる症状が出たら、早めに病院で診てもらうことをお勧めしますが、「どこの科に行けばいいのか分からない」という声も。そこで今回は、顎関節症の症状や原因、おすすめの診療科をご紹介します。

顎関節症とは？症状と原因

顎関節症とは、顎の筋肉や関節に関係する病気です。顎周辺の筋肉に炎症が起きたり、骨の変形やズレが生じた際に、顎に痛みを感じたり、口を開けるとカクカク、ポキポキといった音がなったりするようになり、ときに口が開けられなくなったり、顔に歪みが出たりする場合もあります。

顎関節症の原因はさまざまです。例えば、歯ぎしりやストレス、姿勢、食習慣、楽器演奏や激しい運動など。複数の問題が重なって顎関節症が発生すると考えられています。

顎関節症の治療は、口腔外科へ

では、顎関節症になった場合はどんな病院を受診するべきなのでしょうか。肩や足が痛くなるのと同じように整形外科、耳の周辺が痛むから耳鼻咽喉科などを受信される方もいらっしゃいますが、実は、顎関節症の治療ができるのは「歯科」「口腔外科」になります。とはいえ、すべての歯科で的確な治療ができるというわけではありません。そのため、「口腔外科」を訪れるのが、賢い選択といえるでしょう。

どんな治療を行うの？

では、顎関節症の治療はどのように行われるのでしょうか。一般的な治療法のひとつが、「スプリント」と呼ばれる特殊なマウスピースを使う「スプリント治療法」です。夜間、眠る際に上顎もしくは下顎の歯全体にマウスピースを持ち上げた状態を維持し、顎関節への負担を減らし痛みを和らげる治療法になります。ただし、スプリント治療法は効果が出るのに時間がないため、痛みが強い場合は、鎮痛薬を処方したり、電気刺激を与えたりして、まずは痛みを取り除くことを優先します。

これらの治療は、歯科クリニックでも可能ですが、症状が悪化した場合は、口腔外科でしかできない手術が必要になります。全身麻酔を用いて本格的な手術となりますが、もちろん、口腔外科を受診したからといって、必ずしも手術が必要な外科的治療を行うわけではありません。ほとんどの場合は、薬物療法、スプリント療法、理学療法などで痛みの改善を図りますので、不安がらずに、まずはお気軽にご相談ください。

また、顎関節症は自然治癒することも多い病気なので、軽くみて放置してしまうこともあると思います。しかし、顎関節症だと思っていたら、耳や鼻など別の器官の病気や、ときに心臓疾患だったということも。また、腫瘍や他臓器からのガン転移だったということもありえます。気になる症状があるようでしたら、一度、専門医に診てもらうことをおすすめします。

医院紹介

久留米市のつやま歯科・口腔外科医院では、むし歯・口腔外科の治療や、小児歯科・予防歯科・インプラント・歯周病・睡眠時無呼吸症候群・ホワイトニングなどの幅広い診療を行っております。
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